1章解き放たれた4つのキーメトリクス

Andrew Harmel-Law

Nicole Forsgren、Jez Humble、Gene Kim著『LeanとDevOpsの科学』(インプレス)[1]が、ソフトウェアデリバリーのパフォーマンスを改善する方法についての重要な書籍であること、その方法がすべてシンプルで強力な4つのキーメトリクスの計測に集約されることについて、異論がある人はいないでしょう。

筆者自身も、書籍が薦める内容の多くに基づいて変革作業に取り組んできて、内容に問題がないことは確信しています。だからといって、書籍の内容を深堀る必要がなくなったわけではありません。アーキテクチャを実践し改善したいと考えるコミュニティの形成や、経験の共有を可能とするために、書籍の内容についてさらなる議論や分析が行われるべきだと考えています。本章がそのような議論に貢献できることを願っています。

本章で後ほど示す方法を使用すれば、4つのキーメトリクス(デプロイの頻度、変更のリードタイム、変更時の障害率、サービス復旧時間)によって学習が促進され、品質、疎結合性、デプロイ可能性、テスト容易性、可観測性、保守性を持ったアーキテクチャが必要であることをチームが理解できるようになるでしょう。私は実際にそれを目にしてきました。効果的に運用されている4つのキーメトリクスがあれば、あなたはアーキテクトとして舵取りを潮の流れに任せられます。指示や統制をする代わりに、4つのキーメトリクスを使用すれば、チームメンバーとの会話が生まれ、ソフトウェアアーキテクチャ全体を改善しようというメンバーの意欲をより刺激できます。そうすれば、よりテストしやすく、一貫性とまとまりを持ち、モジュール化され、クラウドネイティブな、耐障害性と可観測性を備えたアーキテクチャへと徐々に移行していけるはずです。 ...

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