5章プライベートビルドとメトリクス:DevOps移行を乗り越えるためのツール
Christian Ciceri
多くの人はソフトウェアアーキテクチャを技芸だと考えています。ですが、私はむしろ科学だと理解しています。科学者は、物事を計測し、さらなる推論の根拠とします。たとえ正確な数値が得られないとしても、ソフトウェアアーキテクチャに対する数学的アプローチは、メトリクスや指標のような計測可能な値に依存します。そうしたアプローチを取る際には、指標が状況に適しているかを見極めるのがとても重要です。では、組織が設定しているKPIが時間と労力を投資するのに値するものとなっているかは、どのようにして確認できるのでしょうか?
優れたメトリクスを得るには、よくできたシステムと多くの努力が必要です。しかし、実際のところ、あなたはうまく組み立てられたシステムで仕事をしていないかもしれません。もしくは、あなたの組織は、DevOpsのベストプラクティスに基づく素晴らしいメトリクスに至るために必要な努力をまだしていないかもしれません。DevOpsは、文化的な移行を指す用語です。しかし、そのコンセプトは誤解されやすく、企業は必ずしもDevOpsが求めるベストプラクティスを完全には採用しようとしません。ベストプラクティスの学習と実装は、それを目標としたとしても、時間がかかるプロセスです。現実のシナリオは必ずしもベストケースとは限らず、標準メトリクスは必ずしも現実の問題を反映しているとは限りません。
では、ベストプラクティスを導入したいけれど組織がまだそこに至っていない場合、私たちは一体どうすればいいのでしょうか。理想的でない状況であっても、移行を成功させ、生産的であり続けるのに役立つ一連のプラクティスとメトリクスを持つことは、有用で重要です。それが、本章のテーマです。 ...
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