2章ゲームデザイナーは体験を創り出す

 

図2-1  

エンディングはもう決まってる(I already know the ending)

そのとき君の表情はぐしゃぐしゃになるだろう(it's the part that makes your face implode)

なぜぐしゃぐしゃになるかはわからないけど(I don't know what makes your face implode)

でも僕の映画はそうやって終わるのさ(but that's the way the movie ends.)

——They Might Be Giants『Experimental Film』

心や知性、魂が強く揺さぶられるような無数の効果や影響から、今回はどれを選択しよう?

——エドガー・アラン・ポー著「詩作の哲学」

1章では、すべてはゲームデザイナーから始まることと、ゲームデザイナーにはいくつかのスキルが必要なことを説明しました。ここからは、前述したスキルを何のために使うか説明していきます。つまり「ゲームデザイナーの目標は何なのか?」を考える必要があります。目標と言えば、ゲームデザインすることだと、当然思いますよね?

残念ながら、違います。

実はゲームデザイナーは、ゲームそのものには興味を持っていません。ゲームは、目的を達成するための手段にすぎないからです。ゲームそのものは、厚紙の塊や多くのコインなど、ただの人工物です。人に遊んでもらわない限り、ゲーム自体には何の価値もありません。それはなぜでしょう? ...

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