付録C外付けトランシーバ
本付録では、かつては広く利用されていたが、今ではもう新品は入手できない2種類の外付けトランシーバとトランシーバインタフェースについて説明する。一方は10 Mb/sシステム用のAUIケーブルと外付けのMAU、他方は100 Mb/sシステム用のMIIケーブルと外付けのPHYである。ここで説明する機器は仕様的にも古いものなので、新しいネットワークでは利用されていない。本付録ではこれら機器の動作状況を現在形で記述しているが、ここに示す情報は単に内容的に完全を期すためのものであるということは理解しておいてほしい。
アタッチメントユニットインタフェース(AUI:Attachment Unit Interface)ケーブルはトランシーバケーブルとも呼ばれ、オリジナルの10 Mb/sイーサネットシステムの一部として開発された。のちに、ツイストペアと光ファイバのリンクセグメントを用いた新しい10 Mb/sメディアシステムも開発され、この10BASE-Tツイストペアシステムは1990年代初頭には最も広く実装されたネットワークシステムとなった。
10 Mb/sメディアシステムにはいくつかタイプがあるが、そうした個別のメディアシステムの詳細からイーサネットインタフェースは独立しているので、AUIはどのメディアにも接続できる。メディア非依存型のアタッチメントとして開発されたものの、AUIの設計にはオリジナルの太い同軸ケーブルシステムの影響が強く現れている。同軸ケーブルに直接、外付けのトランシーバを接続しなければならないのである。
ステーションのイーサネットインタフェースの電子装置と、同軸ケーブルに取り付けられた外付けトランシーバをつなげるべく、AUIは開発された。しかし、AUIがそのように開発されたため、ステーションのイーサネット関係の電子装置を変更することなくこれ以外の10 ...
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