20章AI倫理、公平性、プライバシー
本書では、さまざまな用途のモデルを学習し、そのモデルをさまざまな環境にデプロイするためにTensorFlowエコシステムで提供されているAPIを学びました。機械学習、ひいては人工知能革命の中核をなすのは、ロジックを明示的にプログラミングするのではなく、ラベル付けされたデータを使用してモデルを学習させる方法論です。
「1章 機械学習とは」では、これに伴うプログラムの変化を図20-1にまとめました。
これは新たな挑戦です。ソースコードがあれば、コードを順に調査すれば、システムがどのように動作するかを調べることが可能です。しかし、モデルの構築では、たとえ単純なモデルであっても、結果として得られるのは学習されたパラメータを持つバイナリファイルです。これは、重み、バイアス、学習したフィルタなどです。結果として、これらは非常に理解しがたく、それらが何を行いどのように機能するかを解釈するのは困難です。
そして、もし我々の社会がコンピュータによる学習済みモデルに依存するのであれば、モデルがどのように機能するかについてある程度の透明性確保が重要となります。したがって、AIエンジニアである読者は倫理、公平性、プライバシーがどのように成り立つのか、その理解が求められています。この分野は、何冊もの書籍が必要となるほど学ぶことは多いため、この章では本当に表面をなぞるだけになりますが、知るべきことを学ぶ良い入門となることを願っています。 ...
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