12章Google Playサービスの使い方

Google Playサービスは、Google Playストアを使うすべてのAndroidデバイスに搭載されているAndroidフレームワークに対するアドオンだ。

Google Playサービスは、Googleの認証サービスとGoogle+ソーシャルネットワークへのアクセス手段という地味な内容からスタートしたが、現在ではもともとAndroidフレームワークの一部だったものを始めとして、非常に多くの機能を含んでいる。

  • 位置情報サービス
  • ゲームサービス
  • アプリ内購入
  • 広告
  • モバイルアナリティクス
  • マップ
  • プッシュメッセージ
  • クラウドへの保存
  • その他多数

それぞれのGoogle Playサービスは、アプリへの組み込み、設定、呼び出しの方法がどれもほぼ同じだ。そのため、ひとつのサービスのことを学べばすべてのサービスの使い方の半分まではわかる。

この章では位置情報サービスAPIを使ってGoogle Playサービスを紹介する。章末までにはアプリにGoogle Playサービスを組み込む方法、サービスが使えないときの検出方法、呼び出し方、発生したエラーの処理方法などがわかるようになっているはずだ。

12.1 仕組み

アプリのなかにGoogle PlayサービスAPK(application package)と通信する小さなクライアントライブラリを組み込む。呼び出しを行うと、実際にはサービスにメッセージが送られ、サービスがアプリの代わりに処理を行う(図12-1)。

図12-1 アプリとAPK間で行われる呼び出し処理の仕組み

すべてのアプリが同じサービスAPKとやり取りする。サービスAPKはGoogle Playストアから頻繁に更新される。このような構成にすると、GoogleはAndroidシステムのアップデートやキャリアの承認を待たずに、スマホやタブレットに直接バグフィックスをプッシュしたり、新しい機能を送り込んだりすることができる。また、個々のアプリが同じコードを重複して持たなくて済むのでスペースの節約にもなる。 ...

Get 初めてのAndroid 第4版 now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.