付録AAwkリファレンスマニュアル
この付録では Awk プログラムの構成要素を、例を挙げ、解説する。Awk 言語全体を網羅するため、細かい部分も多い。そのため初めは一通り目を通す程度に留め、その後必要に応じ繰り返し参照し、理解を深めることを勧める。
最初の節ではパターンを、次の節ではアクションを解説する。アクションには式、代入、制御フロー文がある。それ以降の節では関数定義、入力 / 出力、および他のプログラムとの連携について解説する。
Awkプログラム
Awk プログラムのもっとも単純な形は、パターン – アクション文が並んだ形である。
pattern { action } pattern { action } ...
パターンは省略でき、またはアクションとその波括弧を省略できる。Awk は渡されたプログラムを検査し、構文エラーがないことを確認した上で、入力データを 1 行ずつ読み込み、入力行ごとにパターンを順に評価する。入力行に一致するパターンがあれば、対応するアクションを実行する。パターンが省略されている場合、そのパターンは全入力行に一致する。すなわち、パターンを持たないアクションは全入力行に対し実行される。逆にアクションが省略されている場合は、そのパターンに一致する入力行をそのまま出力する。「入力行 (input line)」と「レコード (record)」という用語は同義だが、Awk は、複数行が 1 レコードを構成する、マルチラインレコードにも対応している。
Awk プログラムとは、パターン – アクション文と関数定義が並んだものである。関数定義は次の形式をとる。
function name(parameter-list) { statements }
パターン – アクション文と関数定義間の区切り文字は改行もしくはセミコロンであり、混在可能である。 ...
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