14章スクリプトの難読化
bashスクリプトは人が簡単に読むことができる。これは言語の特徴として期待されているところである。可読性は大半のアプリケーションにとって望ましいことであるが、ペネトレーションテストの実行においてはその限りではない。大半の場合、ターゲットに対する攻撃を行う際、ツールのコードを簡単に読まれたり、リバースエンジニアリングされたりしたくないだろう。これに対応する手法として難読化がある。
難読化とは、対象を読み取りにくくしたり、理解しにくくしたりするための技術の総称である。スクリプトの難読化を行う手法には、大きく次に挙げる3つがある。
- 文法の難読化
- ロジックの難読化
- エンコードもしくは暗号化
ここでは以下の節で、これら3つの手法について見ていこう。
14.1 利用するコマンド
データの変換を行い、任意のコマンドを実行するためにコマンドをeval
するbase64
を紹介する。
14.1.1 base64
base64
コマンドはBase64形式でデータをエンコードするために用いられる。
Base64エンコーディングについての詳細情報については、RFC 4648(http://bit.ly/2Wx5VOC)を参照のこと。 |
14.1.1.1 主要なコマンドオプション
-d
- Base64でエンコードされたデータをデコードする。
14.1.1.2 コマンド実行例
文字列をBase64形式でエンコードするには次のようにする。
$ echo 'Rapid Cybersecurity ...
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