11.5 Rxクエリ演算子

 Rxの主な目的の1つは、非同期に項目を生成する複数の独立したオブザーバブルソースを簡単に扱えるようにすることです。システム上で多くのことが同時に進行しても、アプリケーションがイベントを処理する方法には一貫性がなければいけないという意味で、Rxの設計者たちは「統合と同期」(orchestration and synchronization)という言い方をすることがあります。Rxの演算子の多くは、この目的のために設計されています。

一般的な注記
この節で説明するすべてのものがRx固有の必要性から作られたわけではありません。標準でないRxの演算子には、他のLINQプロバイダでも大いに意味のあるものがあります(Scanなど)。その多くの演算子のさまざまなバージョンは、.NET用のInteractive Extensions(Ix)のIEnumerable<T>で利用できます。「11.3.3 Return」で説明したように、IxはNuGetパッケージSystem.Interactiveにあります。

 Rxには多岐にわたる演算子があるので、そのすべてについて標準演算子と同じような細かさで説明したら、ただでも長いこの章が4倍くらいの長さになってしまうでしょう。この本はRxの本ではありませんし、非常に特化した演算子もあるので、最も役に立つものだけをいくつかピックアップして説明したいと思います。Rxにある演算子の完全で包括的な情報に関しては、Rxのドキュメント(またはhttps://github.com/dotnet/reactive ...

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