初めてのTypeScript ―型安全なJavaScriptでWeb開発を加速する

用語集

10億ドルの過ち（billion-dollar mistake）

nullのような値を、異なる型が要求される場所で使うことを許可する多くの型システムを表すキャッチーな業界用語。もたらされたと考えられる損害額に関して、Tony Hoare（トニー・ホーア）氏によって作られた言葉。「厳格なnullチェック」も参照。

any

どこでも使うことが許され、どのような値も受け入れる型。any型の場所にはどのような型も与えられるという点で、anyはトップ型として振る舞える。ただし、ほとんどの場合は、より正確な型安全性のために、unknownを使うべきである。「unknown」、「トップ型」も参照。

constアサーション（const assertion）

as constという、型アサーションの簡便な表記法。ある値の型の取り得る、最もリテラルに近い、読み取り専用の形式を使うようTypeScriptに指示する。

DefinitelyTyped

コミュニティによって作成された、パッケージに関する型定義の巨大なリポジトリ（略してDT）。何千もの.d.ts定義のほかに、変更提案のレビューやアップデートの公開に関する自動化の機能も含まれている。それらの型定義は、npm上で、@types/reactのように、@types/スコープの下でパッケージとして公開されている。

enum（列挙型）

オブジェクト内に格納され、それぞれの値に理解しやすい名前が付けられた、リテラル値のセット。enumは、バニラJavaScriptに対するTypeScript固有の構文拡張の珍しい例である。

IDE（Integrated Development Environment：統合開発環境）

ソースコードを書くためのテキストエディターに加えて、開発者用ツールを提供するプログラム。一般にIDEは、デバッガー、構文の強調表示機能、プログラミング言語のエラー（型エラーなど）を表示するプラグインを装備している。本書では、IDEの例としてVS ...