5章深層ネットワークの構築
今ここにないものについて
考えてもしかたありません。
今ここにあるもので
何ができるか考えましょう。
—— Ernest Hemingway, 『The Old Man and the Sea』
この章では、DL4Jに含まれているツール群を紹介し、読者自身のプロジェクトに適用できるような実践的なコード例を作成します。まず、個々の深層ネットワークを適切な問題へと当てはめるための方法について検討します。そして、DL4Jに付属する主要なコード例の多くについて詳しく解説します。
DL4Jのインストールについては「付録G DL4Jをソースから利用」を参照してください。 |
5.1 深層ネットワークを適切な問題に適用する
「4章 深層ネットワークの主要なアーキテクチャー」ではディープラーニングについて、入力データの特徴量を手作業で作ることではなく、問題にマッチしたネットワークのアーキテクチャーを設計することが大切だと述べました。ここからは、特定の課題に深層ネットワークを当てはめた例を紹介します。本書では、次のような応用について検討します。
- 表形式のデータのモデル化
- 画像データのモデル化
- シーケンスや時系列を持つデータのモデル化
- 自然言語処理への応用
この章で解説する応用例は、我々が「1章 機械学習の概要」から積み重ねてきた深層ネットワークの概念に基づいています。「4章 深層ネットワークの主要なアーキテクチャー」で挙げたすべてのアーキテクチャーについてコードを紹介するわけではありませんが、ディープラーニングでのコアとなる概念を浮き彫りにするようなコードを用意しました。ほとんどのコードは、新たな目的への拡張が可能です。早速、以前に説明した、適切なネットワークアーキテクチャーとの結びつけという観点からデータ型について検討してみましょう。 ...
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