18章GitとGitHub

2005年にGitが誕生して以来、Git関連ツールのコミュニティは着実に成長してきた。今日では、デスクトップGUI(https://git-scm.com/downloads/guis)から広く使われているIDEのGitエクステンションまでのさまざまなツールが、数百種も作られている。しかし、多くの開発者はもちろん、開発者以外の人々の間でも特に目立った存在になっているのは、GitHub(https://github.com)だろう。

多くの人々が、GitHubは現在ソーシャルコーディング(social coding)という言葉からイメージされる仕事の進め方を登場させたと考えている。最初のうちはこの概念はオープンソース開発のためのものだったが、年月を経るうちに、地理的に離れた開発者による共同作業という点ではクローズドソース開発にも浸透してきている。最近では、このトレンドがインナーソース(innersource)によるソフトウェアの開発、メンテナンスという形態まで生み出しているが、それは驚くべきことではない。

この章では、GitHubがネーティブGitの機能をどのように活用しているかに焦点を絞り、GitHubというプラットフォームにリポジトリをホスティングしたときに何が期待できるかを説明していく。まず、GitHubは個人、企業アカウントのためのホスティングプラットフォームとしてどのようなものなのかを簡単に示す。次に、GitエコシステムのなかでGitHubがどのような位置を占めるかをていねいに説明する。さらに、GitHub上のリポジトリの具体的な操作方法を示し、どのような機能があるのかを案内する。そのなかで、単純なブランチング戦略の適用方法やマージコンフリクトの解決方法にも触れる。最後に、GitHubプラットフォームの拡張、GitHubプラットフォームへの統合のための方法を簡単に取り上げ、GitHubを使って新しい形のソフトウェア開発を実践する方法を示す。 ...

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