付録AGo言語のまとめ
武舎 広幸
付録Aと付録Bは日本語版オリジナルの内容です。付録Aでは、この本の内容に沿った形で、文法事項などをできるだけ簡潔に、ほかの言語の経験がある程度ある人なら、意味がわかるようにまとめました。参照用にご利用ください。
付録Bには訳者が作成した、長くはないけれど、何らかの機能を果たすプログラムを集めました。原著の最初のほうの章には、まとまったコードがあまり書かれていないので、付録Bの例題をざっと読んでおくと、本文の内容がわかりやすくなると思います。とくに最初から「B.4 コマンド行計算機——コマンド行引数、文字列の置換と正規表現、外部コマンド」までは比較的単純な例になっているので、Goに馴染みのない方は最初に読んでおくことをおすすめします。
A.1 ほかの言語で(あまり)見られない点
- 簡潔さよりも理解しやすさや「安全」に重きが置かれている。典型的な例として次のようなものがある
- サイズの違う整数同士の四則演算や比較もできない
- 型の違う変数へ代入するには、明示的に型変換をしてから代入する必要がある(「2.1.6 明示的型変換」)
- 変数は使う前に必ずその型を宣言する。その際には変数名を先に、型の指定は後に書く。たとえば整数型の変数
a
の宣言は「var a int
」のようになる(後述の「A.3 変数と定数の宣言」参照) - 定義だけして使わない変数があるとコンパイルできない。ただし、定数は使わなくてもコンパイル時のエラーにはならない
import
して使わないライブラリ(「モジュール」)があるとコンパイルできない。なお、次のように「_
」を書いておけばtime
を使わなくてもコンパイルできるようになる。ただし、この場合init
(初期化用の関数)は起動されるので「まったく無視」というわけではない(「 ...
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