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まえがき

ソフトウェアの世界では、新しい言語やツール、ライブラリなどが続々と登場しています。既存のものではニーズが満たせない、ニーズは満たせるが手間がかかるといったことが起きると、それは新しいものが生み出されるきっかけとなります。Goも、それまでにはなかった価値を生み出しており、多くのユーザーがその恩恵にあずかっています。どのような魅力があるのは次のセクションで十二分に語っていますので、もし書店で本書を手に取られている方で、まだGoに触れていない方はぜひそちらをご覧ください。

Goはシンプルな文法を特徴としています。公式のチュートリアル、「A Tour of Go」1を提供しており、ゼロからのスタートがしやすい言語だとも言えます。言語がシンプルであろうと複雑であろうと、実現するソフトウェアの機能の要件は言語とは無関係なので、その複雑さはほとんど変わりません。シンプルな言語の場合は、プログラミング言語が提供する構成要素(文法やライブラリ)をさまざまに組み合わせて複雑な要件を実現します。そのためGoの場合は、言語そのものはシンプルでも、それらを組み合わせる方法をたくさん知っていることが、初級者と中、上級者を分けるポイントとなります。

本書の執筆者が所属するフューチャー株式会社は、技術ブログ2を運営しています。フューチャーでマジョリティの言語はJavaですが、ブログに頻繁に書いているメンバーが所属するTechnology Innovation Groupでは、Goを案件に使うことが多く、技術ブログもGoの比率が高くなっています。その技術ブログには実際に業務で利用したときに困った内容や、新たにGoを触るメンバーに対してコードレビューで指摘した内容などさまざまな知見を書いています。 ...

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