3章GraphQLの問い合わせ言語
GraphQLが公開される45年前、当時IBMの社員だったエドガー・F・コッドは「A Relational Model of Data for Large Shared Databanks(大規模共有データバンクのデータ関係モデル)」(http://bit.ly/2Ms7jxn)という短い論文を発表しました(タイトルは長いですね)。この論文は、ある非常に有用な考え方について述べています。データを表(テーブル)の形で保存し、操作するという考え方です。この論文の発表から間もなく、IBMはリレーショナルデータベースを開発しました。そして、データベースを操作するためのクエリ言語として、SEQUEL(Structured English Query Language)が誕生しました。今ではSQLとしてよく知られている言語の原型となったものです。
SQL(Structured Query Language)はデータベースに格納されているデータにアクセスしたり、管理したり、操作したりするのに利用するドメイン固有言語です。SQLによって、私たちは単一のコマンドで多数のデータにアクセスできるようになりました。また、IDだけではなく任意の項目をキーとして使い、欲しいデータにアクセスすることもできます。
SQLで使えるコマンドは非常に簡素で、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEの4つです。SQLを使ってできることはこれだけです。データベース上の複数のテーブルにまたがったデータであっても、単一のSQLコマンドで取得できます。
データに対してSELECT、INSERT、UPDATE、DELETEの4つの操作のみを行うという考え方は、Representational ...
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