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第1部 ハッキング・ラボの構築
1-4
なぜハッキング・ラボを作るのか?
化学者や生物学者にとって実験室は必須といえます。同様に、セキュリティの
専門家にとってもハッキング・ラボはきわめて重要です。しかし、ハッキング・ラ
ボは専門家だけのためのものではありません。本書では、初学者にこそハッキン
グ・ラボを構築してもらいたいと考えています。初学者がハッキング・ラボを構
築することで、次に紹介する2 つの目標を達成できるでしょう。
本書の目標
本書の主な目標は、次の2 つを実現することです。
本書では、主に仮想環境を駆使することで、メインPC をベースにしてハッキン
グ・ラボを構築します。その構築を通じて、OS やネットワークの知識を吸収しま
す。ネットワークに接続するというだけでなく、逆に「制限する」という観点を
考えられるようになります。ハッキング・ラボがある程度完成すれば、ハッキン
グの実験のハードルが下がり、「いつでも」ハッキングできます。
さらに、外出先でもハッキング・ラボを利用できるようすることで、「どこでも」
ハッキングできます。特に、勉強会やCTF に参加するたびに、持参するノートPC
の環境構築に時間を費やすこともなくなります。
ハッキング・ラボは活用してこそ意味があります。そこで、仮想環境の中で攻
撃端末とターゲット端末を構築します。 ...