1章ビュー
ビュー(UIViewクラスのサブクラスのオブジェクト)はインタフェースの矩形領域に自分自身をどう描画するかを知っており、このビューがアプリのインタフェースを画面に表示します。ビューの生成と構築は簡単です。ただ作ってそこに置いておけばよいのです。『入門iOS SDK』で説明したように、UIButtonなどのUI要素はnibのビューにドラッグできます。アプリが実行されるとボタンも表示され、正しく動作します。もっと複雑な操作をリアルタイムで行うこともできます。自分自身を描画するというビューの動作の一部もしくは全部をコードで書くこともできるのです。そうすることで、特定のビューを隠したり、移動したり、サイズを変えたりといったことを、必要ならばアニメーションを使って実現できます。
ビューはレスポンダでもあります(UIViewはUIResponderのサブクラスです)。このことは、ビューがタップやスワイプなどのユーザーによる操作の影響を受けることを意味します。つまり、ビューは見た目のインタフェースのベースとなるだけでなく、タッチのインタフェースのベースにもなっているのです。タッチ操作に対して適切なビューが応答するようにビューを編成すれば、コードを効率的に配置できます。
ビューの階層関係はとても重要な役割を果たします。ビューは複数のサブビューをもつことができます。各サブビューは直接のスーパービューをひとつだけもちます。こうして、複数のビューがひとつの木構造を成しているのです。このように階層構造になっているため、複数のビューをまとめて扱うことができます。あるビューをインタフェースから削除すると、そのサブビューも削除されます。あるビューを隠す(不可視にする)と、そのサブビューも見えなくなりますし、ビューを動かせばサブビューも一緒に移動します。ビューに関するその他の変更も同じようにサブビューにも適用されます。またビュー階層はレスポンダチェーン ...
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