3章変数、定数、リテラル、データ型

この章ではJavaScriptによる「データ」の扱いについて、その概要を説明します。

コンピュータ内ですべてのデータは最終的には0と1の並びとして表現されますが、プログラムを書く際には、数値、文字の並び、日付など、もう少し人間にわかりやすい形式で扱うことができます。

データを抽象化して、いくつかの種類に分けたものを「データ型(data type)」と呼びます。プログラミング言語によってデータ型の扱いは(少しずつ)異なっています。

JavaScriptで使えるデータ型の説明に入る前に、JavaScriptでデータを保持したり記述したりするための仕組みである変数、定数、およびリテラルについて説明します。

[注記]

プログラミングを学ぶ際には、登場する用語の意味をしっかりと理解することが重要です。「リテラル」と「値」や、「文」と「式」がどう違うのかをしっかり理解しておかないと、あとで登場する概念が理解できなくなってしまうおそれがあります。この章で登場する用語の多くは他のプログラミング言語でも登場するものですので、今後のためにもしっかりと理解してください。

3.1 変数と定数

「変数(variable)」とは、値を記憶する領域に名前を付けたもののことを指します。数という名前からわかるように、内容(値)を変えることができます。たとえば、温度管理システムを開発しているとして、現在の温度を表すcurrentTempCという名前の変数に現在の温度を記憶することにしたとしましょう。次のようなプログラムで、このことを表すことができます。 ...

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