付録DES2016とES2017の動向

武舎 広幸

 

ECMAScript 2015(略してES2015あるいはES6)で非常に大きな機能追加がありましたが、今後は毎年少しずつ機能が追加され、ECMAScript 2016、ECMAScript 2017、...のようにバージョンが付けられることが決まっています。

この付録では、既に仕様が固まったECMAScript 2016と、現在議論が行われているECMAScript 2017で追加されそうなものを紹介します。

D.1 ECMAScript 2016

ECMAScript 2016(ES2016)では以下の2つの機能が追加されました。

  • 累乗を表す演算子オペレータ**
  • Array.prototype.includes

D.1.1 累乗を表す演算子「**」

まずは累乗を表す演算子「**」(アスタリスクの連続)です。ほかの多くの言語で使われていますので、多くのプログラマーにとってはおなじみでしょう。Math.pow(「16章 Math」参照)で同じことができますが、演算子として使えるようになりました。

example/chad/exad-01-1/main.js

/* 2016年12月現在、ChromeやEdgeで動作 */
const a = 3**4;
console.log(a); // 81
const b = Math.pow(3,4);
console.log(a === b); // true

2016年12月現在、ChromeやEdgeで動作するようになっています。

D.1.2 Array.prototype.includes

Array.prototype.includesは配列の中に指定の要素が含まれているかを検査してくれます。 ...

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