5章文
4章では、JavaScript言語の語句のようなものとして、式について説明しました。同じように、本章で紹介する文は、JavaScript言語における文章やコマンドに相当するものです。英語の文がピリオドで終わるように、JavaScriptの文はセミコロン(§2.6参照)で終わります。式は評価されると値が生成されます。これに対して、文が実行されると何かを生じます。
「何かを生じる」方法の1つが、副作用を持つ式を評価することです。代入や関数呼び出しなどの副作用を持つ式は単独で文になりえます。このような文を式文と呼びます。同じような文としては、新たな変数を宣言したり、新たな関数を定義したりする宣言文があります。
JavaScriptプログラムは、実行する文の並び以外の何ものでもありません。デフォルトでは、JavaScriptインタプリタは、記述された順序で文を実行していきます。「何かを生じる」ためのもう1つの方法は、デフォルトの実行順序を変更することです。JavaScriptには、このような実行順序を変更するための文(制御文)も、以下のようにいくつか用意されています。
- 条件文
if
文やswitch
文などの条件文では、JavaScriptインタプリタに対して、式の値に応じて文を実行させたり、文をスキップさせたりします。- ループ文
while
文やfor
文などのループ文では、文を繰り返し実行します。- ジャンプ文
break
文やreturn
文、throw
文などのジャンプ文は、インタプリタに対して、プログラムの別の部分にジャンプするよう促します。
これから、JavaScriptのさまざまな文について書式も含めて紹介しています。本章の最後の表5-1に構文をまとめておきます。JavaScriptでは、いくつかの文をセミコロンで区切ってまとめたものをプログラムと言います。つまり、文の使い方を覚えれば、JavaScriptプログラムが書けるようになります。 ...
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