7章配列
本章では、JavaScriptやほかのプログラミング言語でも基本的なデータ型である配列について学びます。値を順序付けてまとめたものを配列と言います。個々の値を配列の要素と呼びます。各要素に割り当てる番号をインデックスと言います。JavaScriptの配列には型がありません。つまり、配列の要素にはどの型の値でも格納できます。また、同じ配列でも、それぞれの要素ごとに型が違っても問題ありません。ある配列の要素にオブジェクトや、ほかの配列を格納することも可能です。この方法を活用すると、オブジェクトの配列や、配列の配列を作成できます。JavaScriptの配列のインデックスは、0から始まり、32ビットの整数値になります。つまり、最初の要素のインデックスは0です。最大のインデックス値は、4294967294(232-2)です。つまり、配列には、最大4,294,967,295個の要素を格納できます。JavaScriptの配列は動的です。必要に応じて、大きくなったり小さくなったりするので、配列を生成するときに配列の長さを固定で指定する必要もありません。また、長さを変更するときに再割り当てをする必要もありません。JavaScriptの配列は、疎であってもかまいません。つまり、最初から最後まで連続して要素が格納されている必要はありません。途中のインデックスが飛んでいてもかまいません。JavaScriptの配列はすべてlength
プロパティを持ちます。疎ではない配列の場合、length
プロパティは、配列の要素数を表します。配列が疎の場合、length
は要素のインデックスの中で一番大きなものよりも大きな値になります。
JavaScriptの配列は、オブジェクトの特別な形式です。配列のインデックスは、プロパティ名が数値になっただけのものではありません。本章では、配列のこの特殊性について説明します。通常の処理系では配列を最適化し、数値でインデックスされた配列要素をアクセスしやすくしています。したがって、一般的には、オブジェクトのプロパティをアクセスするよりも、配列要素をアクセスするほうがかなり速くアクセスできます。 ...
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