6章HTMLドキュメントを公開する

Jason Strimpel

 

アイソモーフィックJavaScriptのフレームワークやアプリケーションを作成する場合、ほとんどの開発者はクライアント側から開発を始めます。そしてクライアント側のソリューションを、サーバー側に当てはめようとしがちです。当初はクライアント側だけのアプリケーションを作成していて、その後でアイソモーフィックJavaScriptのメリット(ページ読み込みの最適化など)に気づいたなどの事情が考えられます。このようなアプローチには、実装がブラウザ環境に強く依存したものになりがちという問題点があります。こうしたコードは、サーバー側への適用が困難です。サーバー側から先に開発を始めれば問題はすべて解決するかというと、そのようなことはありません。しかし、サーバー側のコードはリクエストとレスポンスのライフサイクルに基づく必要があり、この点を意識して開発を始められるというのはメリットです。まだサーバー側にコードはないので、まっさらな状態から始めましょう。

6.1 HTMLのテンプレートの提供

抽象化のレイヤーやAPIの定義に取りかかる前に、まずテンプレートを使ったHTMLドキュメントを提供することにします。この作業を通じて、リクエストとレスポンスのライフサイクルに慣れることをめざします。ここからは、Mozilla(https://www.mozilla.org/)が作成したテンプレート言語Nunjucks(https://mozilla.github.io/nunjucks/)を利用します。次のコマンドでインストールできます。

$ npm install nunjucks -save

次に、Nunjucksを使ったテンプレートを作成します。 ...

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