13章ネットワークを学ぶ

ブラウザでの表示に必要なコンテンツはネットワーク経由でサーバから取得しますが、コンテンツは初期表示のために一度だけ取得すればそれで終わりではありません。初期表示のパフォーマンスを上げるために分割して読み込んだり、ユーザーの操作に応じてあとからコンテンツの一部をリロードして書き換えることも頻繁に行われます。またコンテンツを取得するだけでなく、JavaScript側からサーバに何らかのデータを送信し、処理を依頼することも一般的です。JavaScriptとネットワークは切り離すことができない関係にあると言ってよいでしょう。

本章ではまず初めにWebサーバとWebブラウザがどのようにコンテンツをやりとりしているかについて説明し、その次にJavaScriptで実際にコンテンツをやりとりする方法ついて紹介します。

13.1 Webにおけるネットワーク通信の基礎を理解する

特にネットワーク通信に限った話ではなく、手紙であれ電話であれ、「通信」には絶対に必要な要素が2つあります。相手(通信先)を指定する手段と、その相手(通信先)と齟齬なく情報をやりとりする方法です。Webにおけるその2つの代表はURIとHTTPです。

13.1.1 URI

Webサーバからコンテンツを取得するために、何をおいてもまず必要になるのは「求めるコンテンツを示す手段」です。どのようにしてコンテンツを受け渡すかはそのあとの話になります。Web上のコンテンツを識別する手段はおそらく誰でも見たことがある、ブラウザのアドレスバーに入力するhttp://などから始まるあの文字列です。このような文字列はURI(Uniform Resource Identifier)と呼ばれます。ここでリソース(resource)とはWeb上のコンテンツのことを指すため、URIは「Webコンテンツの識別子を表す統一書式」といった意味になります。Webサーバと通信するにはまずこのURIが必要です。 ...

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