14章ストレージを学ぶ
「13章 ネットワークを学ぶ」でデータをサーバから取得する方法を学びました。しかし、ネットワークアクセスはJavaScriptで行う処理の中でも特に時間のかかる処理のひとつです。一度ネットワーク経由で取得したデータはできるだけローカルで保持しておき、以降の更新がないことが明らかであればネットワークアクセスを避けてその取得済みデータを利用すべきです。
これまでに紹介した内容では、そういったデータの保存に利用できる機能は変数だけでした。もちろん変数にネットワークアクセスの結果を保存して必要に応じて再利用するのは当然ですが、それだけでは不十分です。変数が情報を保持できる期間は非常に短期です。たとえばWebページをリロードするだけでも、変数の値は簡単に失われてしまい、再度ネットワークアクセスが必要になります。もう少し長期に、Webページのライフサイクルとは独立してデータを保持できる機構が必要です。それが本章で紹介するストレージです。
ストレージとはデータを保存する場所のことですが、一般にコンピュータへの電源の供給がなくなってもデータを保存できる不揮発性の領域や機器のことを指します。「データを長期に保存する」と言ってもその目的はひとつではありません。保存されるデータの容量はどの程度なのか、保存期間はどの程度必要か、どのように利用したいのかなどによってストレージに求められる要件は変化します。ひとつのAPIでそういったさまざまな要件に応えることは難しいため、クライアントサイドJavaScriptで利用できるストレージは表14-1のとおり複数あります。容量については条件が複数あるためあくまで目安と捉えてください。
API名 | アクセス | 容量 |
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