3章実際に何をするかを決める

あなたは創業者として、次の数年間で取り組むことを決めようとしている。プロセスをリーンで分析的にする理由は、誰も欲しがらないものを開発することで人生をムダにしたくないからだ。Netscape社の創業者でありベンチャーキャピタリストでもあるマーク・アンドリーセン《Marc Andreessen》は、「市場がなければ頭がよくても意味がない」と言っている†1

あなたには実現したいアイデアがあるはずだ。それは設計図であり、これからアナリティクスを使ってテストするアイデアである。アイデアの周辺にある仮説をすばやく継続的に示すには、本物の顧客と協力して検証(や否定)を行うべきだ。そこで、アッシュ・マウリア《Ash Maurya》のリーンキャンバスをおすすめしたい。リーンキャンバスを使えば、顧客開発をベースにしたビジネスモデルの定義と調整のプロセスが利用できる。このアッシュのモデルについては、本章の後半で説明する。

ただし、リーンキャンバスですべてを実現できるわけではない。単にうまくいきそうなビジネスではなく、あなたが本当に取り組みたいと思えるようなビジネスを発見しなければいけない。戦略コンサルタント・ブロガー・デザイナーであるバッド・カデル《Bud Caddell》は、時間をかけるべきものを決めるときの3つの明確な基準を打ち出している。その3つとは、得意なこと・やりたいこと・お金を稼げることだ。

リーンキャンバスとバッドの3つの基準を詳しく見ていこう。

3.1 リーンキャンバス

リーンキャンバスとは、1ページに描かれたビジュアルなビジネスプランである。いつまでも完成することのない、行動につながるビジネスプランだ。アレックス・オスターワルダー《Alex Osterwalder》のビジネスモデルキャンバス ...

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