6章前処理

5章 データセットの作成」では、機械学習用の学習用データセットを作成する方法を紹介しました。これは、標準的な画像処理プロジェクトの最初のステップです(図6-1)。次のステージでは、生の画像に前処理を行います。これは、モデルに入力し学習や推論をさせるためのものす。本章では、画像の前処理が必要な理由、本番環境での再現性を確保するための前処理の設定方法、Keras/TensorFlowでさまざまな前処理を実装する方法について見ていきます。

生の画像は、学習時(上)と予測時(下)の両方で、モデルに入力する前に前処理を行う必要がある

図6-1 生の画像は、学習時(上)と予測時(下)の両方で、モデルに入力する前に前処理を行う必要がある

[Tip]

本章のコードは、本書のGitHubリポジトリの06_preprocessingフォルダにあります。コードサンプルやノートブックのファイル名は必要に応じて明記します。

6.1 前処理を行う理由

元の画像を画像モデルに入力する前に、通常は前処理を行う必要があります。このような前処理を行うのは、テンソルの形状を変換するため、データ品質を向上させるため、モデル品質を向上させるためなどさまざまなものがありますが、これらの目的は互いに重なり合っています。

6.1.1 テンソルの形状変換

通常、入力画像は一定の大きさに変換する必要があります。例えば、シンプルなDNNモデルを考えてみましょう。 ...

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