ハンズオンNode.js

5章HTTPサーバとHTTPクライアント

HTTP（Hypertext Transfer Protocol）による外部との通信は、多くのアプリケーションで最も基本的な機能の1つです。Node.jsコアでは、HTTPを扱うためのモジュールとしてhttpというモジュールが用意されています（HTTPSの場合はhttpsモジュールを使いますが、インタフェースは同様です）。httpモジュールは、HTTPのサーバ向けおよびクライアント向け両方のAPIを提供します。ただし、スモールコアの哲学に基づき、httpモジュールが提供するAPIは低レベルなもので、あまり簡単に使えるようにはなっていません。このため、実際の開発ではhttpモジュールを直接使うのではなく、それをラップしてより高レベルなAPIを提供するサードパーティのライブラリを使うことが多いでしょう。

本章では、httpモジュールやそれをラップするライブラリを使って、Node.jsでHTTPサーバやHTTPクライアントを実装する方法を学びます。

5.1　ToDo管理アプリケーション

本章ではToDo管理アプリケーションの開発を通して、HTTPサーバとHTTPクライアントの実装を学びます。このアプリケーションでは、ToDo（やること）を登録、削除したり、一覧を確認したりできます。

5.2　httpモジュールの利用

初めに、httpモジュールを直接使って簡単なHTTPサーバ、クライアントの実装を書いてみます。

まずHTTPサーバを起動し、そのサーバ上にToDoの一覧を返すWeb APIを実装します。ToDoはJavaScriptの配列として保持し、挙動を確認しやすいようにあらかじめいくつか登録しておきます。

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