1章PHPについて
PHPはシンプルながらも非常に強力な言語で、HTMLコンテンツを作ることを主眼として設計されています。本章では、PHP言語の背景について取り上げます。PHPの歴史や実行可能なプラットフォーム、設定方法なども説明します。本章の最後では、PHPの動作例もお見せします。いくつかのサンプルプログラムで、フォームの投稿の処理やデータベースとのやり取り、そしてグラフィックスの作成などの概要を示します。
1.1 PHPとは
PHPの基本的な使用法としては次の2つがあります。
サーバーサイドのスクリプトとして
PHPは、もともと動的なウェブコンテンツを作成するために設計されたもので、現在でもそれが最適な使用法です。HTMLの生成には、PHPパーサーとウェブサーバーが必要です。PHPはまた、データベース接続による動的なコンテンツの生成やXMLドキュメント、グラフィックス、PDFファイルの生成にもよく用いられます。
コマンドラインのスクリプトとして
PHPのスクリプトをコマンドラインから動かすこともできます。ちょうどPerlやawk、Unixのシェルなどと同じような感覚です。コマンドラインスクリプトとして使う例としては、バックアップやログ管理などのシステム管理作業があります。この方法で、cronジョブで使うようなスクリプト(何も表示しないPHPスクリプト)も作れます。
本書では、1つ目の、PHPを使った動的なウェブコンテンツを作成する方法に焦点を当てて見ていきます。
PHPは、LinuxやFreeBSD、Ubuntu、Debian、SolarisといったUnix系OSからWindows、macOSまで、すべての主要OSで動作します。また、たとえばApache、Nginx、OpenBSDなどの主要なウェブサーバーで使用でき、AzureやAmazonといったクラウド環境での使用も増えています。 ...
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