4章文字列
プログラミング中に目にするデータの多くは、文字がつながったもの、つまり文字列です。文字列は、人の名前やパスワード、住所、クレジットカード番号、写真へのリンク、購入履歴など、さまざまなものが保持できます。そのため、PHPには文字列を操作するための関数が豊富に用意されています。
本章ではまず、プログラムで文字列を作成する方法を説明します。その中には、文字列の変数展開(変数の値を文字列に挿入すること)という少しやっかいなトピックも含まれます。そして、文字列を変更する関数やクォートする関数、検索する関数などを紹介します。本章が終わるころには、みなさんは文字列操作のエキスパートになっているでしょう。
4.1 文字列定数のクォート処理
PHPコードの中で文字列リテラルを記述する方法は4つあります。シングルクォート('
)で囲む方法、ダブルクォート("
)で囲む方法、Unixシェル由来のヒアドキュメントを使う方法、そしてそのいとこに当たるNowdocを使う方法です。これらの方法には、特殊な文字を変換するエスケープシーケンスや変数の展開処理に違いがあります。
4.1.1 変数の展開
文字列リテラルをダブルクォートやヒアドキュメントを使って定義すると、その文字列は変数展開の対象となります。変数展開とは、文字列中に含まれる変数名をその値で置き換える処理を言います。これには2通りの方法があります。
1つは単純な方法で、変数名を直接ダブルクォートで囲まれた文字列やヒアドキュメントに埋め込みます。
$who = 'キルロイ'; $where = '参上'; echo "$who $where!"; // 結果(アメリカ定番の落書き) キルロイ 参上!
もう1つは、展開する変数を波括弧( ...
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