10章よく使われるexporter

すでに7章でNode exporterを詳しく見てきた。おそらく最初に使うexporterはNode exporterになるだろうが、使えるexporterは文字通り数百もある。

ここでは、今も増え続けるexporterをすべて紹介しようとは思っていない。実例を使ってexporterを使うときによくあることを説明したいと思う。ここで学んだことは、あなたが自分の環境で実際にexporterを使うときに役に立つはずだ。

もっとも単純なexporterは、Node exporterがそうだったように、あなたが何も設定しなくてもそのままで動く。しかし、通常はどのアプリケーションインスタンスをスクレイプするかを知らせるために最小限の設定が必要になる。exporterが扱うデータが非常に一般的、抽象的な場合は、細かい設定が必要になる。

一般に、exporterを必要とするアプリケーションインスタンスには、インスタンスごとにひとつのexporterを用意する。本来、Prometheusは、すべてのアプリケーションがダイレクトインストルメンテーションを持っており、Prometheusにそれを探し出させて直接スクレイプさせるという形で使われることを想定して作られており、それが可能でなければexporterを使うことになっている。このアーキテクチャをできる限り維持しようというわけである。exporterを対象のアプリケーションインスタンスのすぐそばで実行すれば、システムが大きくなっても管理しやすく、障害ドメインも揃う。このガイドラインを破り、複数のインスタンスをスクレイプする機能を提供しているexporterを見かけることがあるだろうが、そういったものでも本来のかたちでデプロイできるし、「8.3.1 metric_relabel_configs」で示したテクニックを使えば余分なラベルを取り除ける。 ...

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