7章GeoPandasと空間統計学
地図は美しいものです。地図が語るストーリーはとても魅力的で、思わずその中の地理空間統計学を軽視してしまいがちです。しかし、地理空間地図は単なる静止画像ではありません。GISレイヤの特定の地物に関連する属性や、ラスタ画像で観測されたピクセル密度など、さまざまな情報が埋め込まれています。
Pythonには、地理空間データを扱うさまざまなパッケージがあります。Pythonに慣れている人なら、pandas(https://pandas.pydata.org/docs/)というPython専用のデータ分析ツールのことは知っているでしょう。GeoPandas(https://geopandas.org/)はpandasの拡張で、「GeoDataFrame」(各行が点、線またはポリゴンのような空間フィーチャである地理空間データフレーム)を用いて、ジオメトリおよび地理空間データを操作できます。
この章では、GeoPandas、GeoDataFrame、データを可視化するmatplotlib(https://matplotlib.org)や Census Data APIなどの他の重要なパッケージを使って、データを分析したり地図を作成する方法について説明します。また、地理空間ファイルにアクセスする方法、人口統計地図を作成し比較することによって人口統計データをより深く掘り下げる方法も学びます。
7.1 GeoPandasのインストール
GeoPandasをインストールするには、ターミナルでconda
とconda-forge
を使用します。前の章と同様に、本章のデータを扱うために必要なすべてのファイルの環境を作る方法も紹介します。
GeoPandasのインストールは少しやっかいです。気分屋のティーンエイジャーとでも思ってください。それはしばしば先頭に立ちたがり(インポート)、最新のトレンドを好みます(依存関係のバージョンに注意を払う)。また、キャッチーなニックネームを好みます。通常、GeoPandasは ...
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