3章

DNAの逆相補鎖配列への変換:文字列の操作

 Rosalind REVCチャレンジ(https://oreil.ly/ot4z6)では、DNAの塩基はA-TG-Cのペアを形成していると説明されています。また、DNAには方向性があり、通常は5’末端(5プライムエンド)から3’末端(3プライムエンド)に向かって読みます。DNAの逆相補配列とは、逆方向(3’末端から5’末端方向)から読んだ相補配列のことです。例えば、図3-1で示すようにDNA塩基配列AAAACCCGGTの相補配列はTTTTGGGCCAです。この配列を逆にして(3’末端から5’末端方向に読んで)、得られる配列ACCGGGTTTTAAAACCCGGTの逆相補配列です。

図3-1 DNAの逆相補配列とは、逆方向(3’末端から5’末端方向)から読んだ相補配列のことである

図3-1 DNAの逆相補配列とは、逆方向(3’末端から5’末端方向)から読んだ相補配列のことである

 DNAの逆相補配列を得るための方法はたくさんあります。最終的にはBiopythonライブラリの関数を使用しますが、Pythonをより理解するために、独自のアルゴリズムも考えてみましょう。

 この章では以下のことを学びます。

  • 辞書の検索機能を用いて決定木(決定の分岐条件)を実装
  • リストや文字列を動的に生成
  • イテレータの一例であるreversed()関数の使い方
  • Pythonでの文字列とリストの扱い方
  • リスト内包表記
  • str.maketrans()str.translate()を使った文字列変換
  • BiopythonのBio.Seqモジュールの使い方 ...

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