15章
Seqmagickマジック:レポートの作成と整形
バイオインフォマティクスのプロジェクトでは、しばしばFASTAやFASTQ形式の配列ファイルでいっぱいのディレクトリであふれています。おそらくそうしたファイルに対して、ファイルの総数や配列長の平均や最小そして最大といった配列分布について知りたいと思うでしょう。ファイルが破損していないか(シーケンシングセンターの転送に失敗したかもしれない)、サンプルのリード数が極端に少ない場合はシーケンシングに失敗している可能性があり、やり直す必要があります。本章では、ハッシュとSeqmagickツール(https://oreil.ly/VI9gr)を使って配列ファイルを検査するテクニックを紹介します。次に、Seqmagickの一部になぞらえた小規模のユーティリティを作成して、整形されたテキストテーブルの作成方法を解説します。本プログラムは、指定されたファイルセットのすべてのレコードを処理して、要約統計量を作成するためのプログラムのテンプレートとなります。
この章では以下のことを学びます。
seqmagick
ツールのインストール- MD5ハッシュ値の計算
- 引数を制約するための
argparse
でのchoices
の使い方 numpy
モジュールの使い方- ファイルハンドルの操作
tabulate
およびrich
モジュールによるテーブルへの整形出力
15.1 Seqmagickを用いた配列ファイルの解析
seqmagick
は配列ファイルを扱うための便利なコマンドラインユーティリティです。これは、序文のセットアップで、他のPythonモジュールと一緒にインストールされているはずです。そうでない場合は以下のようにpip
でインストールできます。
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