8章確率

確率論は統計学の基本です。Rには確率、確率分布、確率変数を扱うための仕組みがいくつも用意されています。本章のレシピでは、分位数から確率を求める方法、確率から分位数を求める方法、分布から取り出した確率変数の生成方法、分布のプロット方法などを紹介します。

分布の名前

Rではすべての確率分布に省略名があります。その分布に関連する関数を特定するのにこの名前を使います。例えば、正規分布の名前は「norm」で、表8-1の関数名のベースになっています。

表8-1 正規分布関数

関数目的
dnorm正規密度関数
pnorm正規分布関数
qnorm正規分布の分位関数†1
rnorm正規乱数

[†1] 訳注:分布関数の逆。

表8-2に一般的な離散分布を、表8-3に一般的な連続分布をまとめました。

表8-2 一般的な離散分布

離散分布R上の名前パラメータ
二項分布binomn=試行回数、p=1回の試行での成功の確率
幾何分布geomp=1回の試行での成功の確率
超幾何分布hyperm=壺(urn)内の白玉の数、n=壺内の黒玉の数、k=壺から取り出した玉の数
負の二項(NegBinomial)分布nbinomsize=成功試行の数、prob=成功試行の確率またはmu=平均
ポアソン分布poislambda=平均

表8-3 一般的な連続分布

連続分布R上の名前パラメータ
ベータ分布betashape1shape2
コーシー分布cauchylocationscale
カイ二乗(Chisquare)分布chisqdf=自由度
指数分布exprate
F分布fdf1df2=自由度
ガンマ分布gammarateまたはscale
対数正規(Lognormal)分布lnormmeanlog ...

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