2章パッケージとヘルプページ

2個のサイコロを振ることをシミュレートする関数があるとしましょう。ここで話を少し面白くするために、サイコロにウェイトをかけて細工をしてみましょう。勝つのはいつもカジノ側です。いいですね? 小さな数よりも大きな数の方が少し出やすくなるようにしてみましょう。

しかし、ウェイトをかける前に、まずサイコロが本当に歪みがないものなっているかどうかを確認しなければなりません。このテストで役に立つツールは、反復可視化です。偶然の一致ですが、これらのツールは、データサイエンスの世界でもっとも役に立つ2つです。

サイコロを振る操作の反復はreplicateという関数、サイコロを振った結果の可視化はqplotという関数で行います。qplotはダウンロードしたままの状態のRには含まれていません。qplotは独立したRパッケージになっています。役に立つRツールの多くはRパッケージという形で配布されています。そこで、少し時間を割いてRパッケージとは何か、どのように使ったらよいのかについて説明しておきましょう。

2.1 パッケージ

Rで独自関数を書いているのは読者だけではありません。多くの教授、プログラマ、統計の専門家がRを使ってデータ分析に役立つツールを設計しています。そして、誰もが使えるように、それらのツールを公開しています。そうしたツールを使うためには、ダウンロードが必要になります。ツールは、パッケージと呼ばれる関数とオブジェクトの集まりという形で流通しています。Rパッケージのダウンロード、更新は付録Bで詳しく説明しますが、ここでも基本的なことを押さえておきましょう。

ここでは、qplot関数を使って簡単なプロットを作ります。qplotはグラフィックスの作成で人気のあるggplot2というパッケージに含まれています。 ...

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