Running Lean 第3版 ―リーンキャンバスから始める継続的イノベーションフレームワーク

3章事業性のストレステスト

事業性：私たちは事業化できるか？

リーンキャンバスは初期のアイデアを一貫性のあるビジネスモデルの物語に分解する優れた方法です。しかし、ステークホルダー（投資家や予算の承認者）は、あなたが見ているものを見るのに苦労しています。ビジネスモデルの物語は（初期の顧客実証が終わっていたとしても）役に立ちません（図3-1）。

図3-1　リーンキャンバスは十分ではない

なぜでしょうか？ 投資家はリターンを得るビジネスをしているので、ビジネスモデルの物語の数字の部分を見る必要があるからです。これを単なる投資家の視点だと無視する前に、投資家のレンズで自分のアイデアを見る方法を学びましょう。

あなたのアイデアの一番の「投資家」はあなただからです。あなたはお金ではなく、自分の時間を投資しているのです。時間はお金よりも価値があります。

NOTE

時間は最も希少なリソースです。

お金は増えたり減ったりしますが、時間は一方向にしか進みません。つまり、減るだけです。あらゆるアイデア（特に優れたアイデア）は、あなたの人生を何年も消費します。何年もかけて「このアイデアがどうなるか様子を見てみよう」と思いますか？

NOTE

解決に値する「十分に大きな」課題がなければ（紙の上でも説得力がなければ）、時間や労力をかけるべきではありません。

つまり、あなたはプロの投資家よりも自分のアイデアを厳しく見なければなりません。結局のところ、あなたと投資家は同じことを望んでいるのです。それは、 ...