第Ⅱ部検証

2012年1月の寒い朝のことでした。リーンキャンバスのオンラインツールをローンチしてから、約4か月が経っていました。月曜日の朝、いつものようにコーヒーを片手に製品の週次の指標を確認していました。

またか……。

4週間連続で不穏なトレンドを示していました。アクティベーション率が着実に低下しています。

私たちのアクティベーションの定義は、ユーザーが最初のリーンキャンバスを完成させることでした。継続的なエンゲージメントの先行指標となるため、非常に重要なマイルストーンの指標です。最初の1週間でリーンキャンバスを完成させたユーザーは、またサイトに戻ってきて、製品をより深く使ってくれます。最初のリーンキャンバスを完成させなかったユーザーは、ほとんど戻ってきません。

現在、アクティベーション率は35%未満で推移しています(ローンチ直後は80%でした)。つまり、サインアップした100人のうち、65人が戻ってこないということです!

このことは何週間も前から認識していたので、何か対策せずにはいられませんでした。デザイナーにお願いして、離脱率が高い部分のユーザビリティを改善してもらいました。

しかし、効果はありませんでした。むしろ事態は悪化していました。何をどうやっても、指標の上限を超えることはできませんでした(図Ⅱ-1)。

典型的な実験のライフサイクル

図Ⅱ-1 典型的な実験のライフサイクル

映画『恋はデジャ・ブ』のようでした。ビル・マーレイ演じる主人公が、自分のことについて気づきを得るまで、同じ日を何度も繰り返すという話です。 ...

Get Running Lean 第3版 ―リーンキャンバスから始める継続的イノベーションフレームワーク now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.