4章挿入、更新、削除

これまでの数章は基本的なクエリの手法に重点を置き、すべてデータベースからデータを取得する操作を中心に解説してきました。本章では話題を変え、以下の3つのトピックを取り上げます。

  • データベースへの新しいレコードの挿入
  • 既存のレコードの更新
  • 不要となったレコードの削除

必要なとき簡単に探し出せるように、本章のレシピはトピックごとにまとめています。最初に挿入に関するレシピ、次に更新のレシピ、最後にデータ削除のレシピを紹介します。

通常、挿入は簡単な操作です。まずは1行を挿入する簡単な問題から始めます。しかし多くの場合、集合(Set)ベースの手法を使って新たな行を作成する方が効率的です。そのため、多くの行を一度に挿入する手法も紹介します。

同様に、更新と削除も簡単な操作から始めます。1つのレコードを更新し、1つのレコードを削除できます。しかし、レコード全体を非常に効果的な方法で一度に更新することもできます。また、レコードを削除するための便利な方法が数多くあります。例えば、ある行が別のテーブルに存在するかどうかによって、あるテーブルからその行を削除することができます。

SQLには一度に挿入、更新、削除のすべてを実行できる方法もあります。これは比較的最近標準に追加された方法です。これは今はそれほど便利に思えないかもしれませんが、MERGE文はデータベーステーブルを外部データソース(リモートシステムからのフラットファイルフィードなど)と同期させる効果的な方法です。詳細については、本章のレシピ4.11を参照してください。

レシピ4.1 新しいレコードを挿入する

問題

テーブルに新しいレコードを挿入したい。例えば、DEPTテーブルに新しいレコードを挿入したい。DEPTNO ...

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