まえがき

ここ数年、ブラウザは強力になり続け、いまや複雑なアプリケーションやグラフィックスを提供するに足るプラットフォームとなりました。それにもかかわらず、ウェブ上の大部分のコンテンツはまだ2Dのままです。すでにほとんどのモダンブラウザはWebGLに対応しているので、ブラウザ上では単なる2DアプリケーションだけでなくGPUの能力を利用した美しくハイパフォーマンスな3Dアプリケーションも作成できます。

けれどもWebGLを直接利用してプログラムを作成するのはとても複雑な作業です。WebGLの内部について詳細に知る必要があり、WebGLを最大限に生かすには難解なシェーダー言語を学ばなければいけません。しかしThree.jsがあればJavaScript APIを通じてWebGLの機能を非常に簡単に利用でき、WebGLの詳細を学ばなくても美しい3Dグラフィックスが作成できるようになります。

Three.jsには数多くの機能とAPIがあり、それらを利用してブラウザ上で直接表示できる3Dシーンを作成できます。本書ではインタラクティブなサンプルを通して、Three.jsで利用できるさまざまなAPIのすべてについて学んでいきます。

本書の構成

各章の概要は以下のとおりです。

1章 初めての3Dシーン作成
Three.jsを使うために必要な基本的な手順を紹介します。読者にとって初めてとなるThree.jsシーンの作成です。この章を最後まで読むと3Dシーンを作成してブラウザ上でアニメーションさせることができるようになります。
2章 シーンの基本要素
Three.jsを使用する時に理解しておくべき基本要素を説明します。具体的にはライトとメッシュ、ジオメトリ、マテリアル、そしてカメラについて学びます。この章を読むことでThree.jsで利用できるいくつかのライトとシーン内で利用できるカメラの概要について理解できます。 ...

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