9章『Rockfall』の開発

Unityは2Dゲームを開発するための最高のプラットフォームであるだけでなく、3Dコンテンツの作成にも最適です。Unityは2Dの機能が提供されるずっと前から3Dエンジンとしてデザインされていたので、当初のUnityの機能は3Dゲーム向けに開発されていました。

第II部では、Unityを使用して『Rockfall』という3Dスペースシミュレーターゲームの作り方を学びます。この手のゲームは、1990年代半ばに『Star Wars: X-Wing』(1993)や『Descent: Freespace』(1998)などのタイトルが登場し人気を博しました。これらのゲームでは、プレイヤーがオープンスペースを自由に飛び回ることができたり、悪者を撃って宇宙から吹き飛ばしたりすることができます。この手のゲームはフライトシミュレーターに非常に似ていますが、航空力学に基づくリアルな実装は求めていませんので、ゲーム開発者は、よりおもしろくするにはどうすればよいかという視点でメカニズムを組んでいきます。

[注記]

アーケード型のフライトシミュレーターが存在しないわけではありませんが、リアル指向なフライトシミュレーターよりもスペースフライトシミュレーターのほうがより一般的です。近年の顕著な例外としては、『Kerbal Space Program』のようにスペースフライトの物理シミュレーションをとてもリアルに扱うものが登場しましたが、これは本章で扱うゲームの種類とは大きく異なります。もし軌道力学や軌道極点における順行推力によって何が起きるかについて本気で学びたいのであれば、どうぞ挑戦してみてください。 ...

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