1章はじめに
この章ではリアルワールドアドベンチャーゲームについて、それが何なのか、どのように動作してその特徴はどこにあるのかをまず説明します。次にこれからサンプルとして作成していくリアルワールドゲームについて紹介します。そして最後に、Unityを使用してモバイルアプリを開発するための環境設定について簡単に説明します。
リアルワールドアドベンチャーゲームや拡張現実ゲームの用語についてすでになじみがある人は本章の「1.1.3.1 Foody GOの紹介」まで飛ばして先に進んでもかまいません。その節ではFoody GOのゲームデザインとコンセプトについて説明します。本書では説明に合わせてこのサンプルゲームの開発を進めていきます。
この章で学ぶ内容は次のとおりです。
- リアルワールドアドベンチャーゲームの定義
- リアルワールドアドベンチャーゲームの核となる要素
- サンプルゲームFoody GOのゲームデザイン
- Unityのインストール
- Unityのモバイルアプリ開発用の設定
- ゲームプロジェクトの作成
1.1 リアルワールドアドベンチャーゲーム
リアルワールドアドベンチャーゲームというジャンルはPokémon GOのリリースによって近年人気が高まっています。本書を読んでいるということは、おそらく皆さんはこの有名なゲームについて少なくとも名前を聞いたことはあるでしょうし、もしかすると実際に遊んだことがあるかもしれません。このようなジャンルの盛り上がりは一過性のものですぐに廃れてしまうと予想している人も多くいますが、実際にはこのジャンルの人気はすでに何年も続いています。Pokémon GOを開発したNianticが最初のリアルワールドゲームとなるIngressをリリースしたのは2012年11月のことでした。このゲームは当時とてもヒットしましたし、今でも人気があります。ただし、このゲームは特定のゲーム好きしか惹きつけることができませんでした。といってもこれはゲームのジャンルの問題というよりも、ゲームのテーマが複雑すぎて一般の人を呼び込むことができなかったのだと考えたほうがいいでしょう。 ...
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