3章アバターの作成
すべてのゲームには、プレイヤーの存在とゲームの仮想世界との相互作用のポイントとなる要素が必要です。この要素は、レーシングゲームにおける車や迷路ゲームにおける芋虫、FPSにおける武器を持った手、アドベンチャーゲームやロールプレイングゲームにおけるアニメーションキャラクターであると言えます。我々はアニメーションキャラクターを使い、プレイヤーのアバターとゲーム内の位置を示し、第三者視点のカメラを通してキャラクターが動いている様子を見ることができるようになります。これにより、プレイヤーは没入感のあるゲーム体験が得られ、ゲームを楽しんでプレイしてくれるようになるはずです。
前章では、背景となる知識や専門用語に関する説明に紙面を割きましたが、本章ではUnityを実際に触りながらプレイヤーのアバターを追加していきます。本章全体を通して、新しいゲーム開発のコンセプトを説明します。説明する主なトピックを以下に示します。
- 標準のUnityアセットのインポート
- 3Dアニメーションキャラクター
- 三人称視点コントローラーとカメラのポジショニング
- 自由視点カメラ
- クロスプラットフォーム入力
- キャラクターコントローラーの作成
- コンポーネントスクリプトの更新
- iCloneキャラクターの使用
前章の終了時の状態から開発を続けますので、UnityでFoodyGO
プロジェクトを開き、始めていきましょう。前章を読み飛ばした場合は、サポートサイトからChapter_2_End
をダウンロードしてFoodyGO
プロジェクトを開いてください。
3.1 標準のUnityアセットのインポート
ゲーム開発は複雑な作業であり、ハードウェアプラットフォーム、グラフィックスのレンダリング、ゲームアセットの管理に関する十分な知識を必要とします。Unityは、これらの複雑さの大部分を抽象化したクロスプラットフォームのゲームエンジンを構築することで、大幅に簡単に扱えるようにしています。とはいえ、この世にまったく同じゲームは2つと存在しませんので、Unityではアセットやプラグインをインポートして拡張することもできます。アセットには、スクリプト、シェーダー、3Dモデル、テクスチャー、音声といった多岐にわたるすべてのものが含まれます。アセットを利用してゲームを手軽に拡張できることはUnityの強力な機能であり、この章で詳しく説明したいことです。 ...
Get UnityによるARゲーム開発 ―作りながら学ぶオーグメンテッドリアリティ入門 now with the O’Reilly learning platform.
O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.