4章注視点ベースのコントロール
ここまでは、私たちのジオラマでのバーチャルリアリティは三人称視点での体験です。その中では、あなたは観察者、もしくは第三者視点のカメラのようなものでした。もちろん、周りを見まわしたり、カメラの視点を動かすためのコントロールは追加できます。しかし、シーンのどのアクションも第三者の視点なのです。
この章ではまだ第三者の視点モードにとどまりますが、私たち自身がもう少し関与することになります。バーチャルリアリティの世界の中で眺めたり見つめたりすることでオブジェクトを操作する技術を見ていきます。私たちのキャラクターであるEthanはあなたのコントロールのもとにあり、あなたが見た方向に従って動きます。さらに、Unityスクリプトでのプログラミングも始めていきます。以降では、次のことについて解説します。
- AI(artificial intelligence:人工知能)と三人称キャラクターであるEthanの
NavMesh
の追加 - C#によるUnityプログラミング
- 3Dカーソルを動かすための注視点の使用
- 効果的な射撃、ゾンビになったEthanの始末
4.1 ゾンビのEthan
大部分のVRの出発点はゲームです。そこで、私たちもそこから取りかかります。ここではEthanというキャラクターに人生を与えます。まぁ、人生のような、そうではないような...なぜなら彼はこれからゾンビになるからです。
現時点の我々のジオラマは、Ethanがその場でたたずんだ状態です。キーボードやゲームパッドがあればシーンの中で彼を走りまわらせることができますが、今日のVRでそれができるとはかぎりません。実際に、Google ...
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