6章一人称のキャラクター

セグウェイに乗る忍者。Alaric Holloway作

図6-1 セグウェイに乗る忍者。Alaric Holloway作

驚いたことに、VRについて本書の中をだいぶ進みましたがまだ位置が固定された三人称カメラしか使っていません! これは計画されたことです。

VRアプリの開発を始めようとする時の典型的なアプローチはすぐにユーザーを直接一人称キャラクターにすることです。やはり、VRヘッドセットをかぶることは本質的には一人称の視点になります。しかし、バーチャルリアリティは常に一人称の視点を必要とするわけではありません。生きたキャラクターをジオラマのような三人称の視点から見てアクションを制御することは理にかなったアプローチです。実際に、一人称視点でプレイすると酔いが避けられないペースの速いゲームを三人称視点に置き換えることで体験が改善される場合があるという実験結果もあります。

そうは言っても、この章では、私たちは制御可能な一人称キャラクターに入り込んで自分自身で動き、バーチャルの世界を動きまわるためのテクニックを探求します。

この章では、以下のことについて解説します。

  • Unityのキャラクターオブジェクトとコンポーネント
  • ボタンと頭部の動きの両方、またはいずれか一方によるコントロールナビゲーション
  • アバターのキャリブレーション
  • 頭と体の分割
  • VRの中の自己感覚を維持するテクニックの探求
  • VR酔い関連の課題

 

この章のプロジェクトは独立しており、本書の他の章からは直接必要とされないことに留意してください。この章の説明は不要と判断された場合、もしくは作業の助けにならない場合は、読み飛ばしてもかまいません。 ...

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