ここまでダマす手法について解説してきました。それではプレゼンテーションを受ける側として、ダマされないようにするためにはどうするか、という視点で整理してみます。
怪しいサインを見つける
プレゼンテーションを受けている時、「あれ?」と思うことはないでしょうか。おそらくスピーカーが仕掛けた意図的な表現に違和感があったのです。ここでは、その違和感の発端となるサインを取り上げてみます。
❖3Dグラフは確信犯
3Dグラフは前述した通り、真っ先に疑って然るべきでしょう。スピーカーも3Dグラフの効果を理解して意図的に使っている可能性が高いと見るべきです。図8-1で手前の33%と右側の33%はとても同じ割合を表しているようには見えません。
筆者はこういった3Dグラフを見た瞬間に、プレゼンテーションとスピーカーへの信頼度が一気に下がります。この信頼度の低下はグラフの部分に限らず、資料全体とスピーカー本人の信頼にまで影響します。すべてを疑わないといけないと思う程度のリスクを感じます。
もし、そのような可能性がないなら(そんなことありますかね……)、グラフの見た目に惑わされず数値のみに着目しましょう。
❖聞き慣れない専門用語が頻出する
聴衆が理解できないような専門用語を多く使って煙に巻く ...
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