14章分析データの管理

5月31日(火)13時23分

ローガンとダナ(データアーキテクト)は、週次定例の後、大会議室の外で立ち話をしていた。

「この新しいアーキテクチャでは、分析データをどのように扱うのでしょうか?」ダナは尋ねた。「データベースを細かく分割していますが、レポートや分析のためには、すべてのデータを一つにつなぎ合わせなければなりません。私たちが実施しようとしている改善点の一つは、より優れた予測計画です。つまり、より戦略的な意思決定を行うために、データサイエンスや統計学をより多く活用することです。現在、私たちはデータ分析について考えるチームを持っています。そして、システムとしてはこのニーズに対応する必要があります。データウェアハウスを持つことになるでしょうか?」

ローガンが言った。「データウェアハウスの作成を検討したのですが、統合の問題は解決したものの、問題が山積みなんです」

本書では、多くを割いて、マイクロサービスをはじめとするアーキテクチャスタイルの中でトレードオフ分析を行う方法を扱ってきた。この手法は、ソフトウェア開発のエコシステムに登場してくる新しい機能を理解するためにも使用できる。データメッシュはそれを示すための格好の例だろう。

分析データと業務データは、現代のアーキテクチャにおいて大きく異なった目的を持っている(「1.3 アーキテクチャにおけるデータの重要性」参照)。本書では、そのうちの業務データに関する難しいトレードオフを多く扱ってきた。一方で、クライアント/サーバーシステムが普及し、大企業にとって十分強力なものになったことで、アーキテクトやデータベース管理者は、分析のための特殊なクエリを可能にするソリューションを求めるようにもなってきている。 ...

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