2章Scaled Architectureの紹介:大規模なデータ管理

企業がデータ駆動型になるには、どのようなアーキテクチャが必要なのでしょうか。アジリティ、セキュリティ、コントロールが実現できるような形で、データを効率的に流通させるにはどうすればよいのでしょうか。本章では、これらの疑問について取り上げます。データ管理の基礎を固めて、アーキテクチャを構築していきます。

これまでに見てきたトレンドからわかるように、データ管理やデータ統合の方法を見直す必要があります。ここまでのところで、アプリケーション用データを作成する際に、密結合が生じたり、生データに対する分析が難しかったりすることについて述べてきました。また、統合データウェアハウスを構築する際に、統合に関する課題や多大な労力が生じること、そしてアジリティへの影響についても説明しました。すべてのデータを1つのサイロに集めてしまうのではなく、ドメイン、チーム、ユーザーが自分たちで簡単かつ安全にデータを流通、利用、活用できるような方法に移行する必要があります。プラットフォーム、プロセス、パターンは、作業を簡単にするものでなければなりません。そのためには、シンプルでドキュメント化され、すぐに消費できるようなインタフェースが必要です。また、大規模化に対応できるデータ管理アーキテクチャが必要です。本章では、このアーキテクチャについて説明します。まずは、ランドスケープを整理し、従来とは異なるデータ統合の方法について説明を始めましょう。

筆者が対象としている大規模アーキテクチャは、データ管理とデータ統合を行うものです。これは企業向けのアーキテクチャです。アジリティ、コントロール、インサイトが得られるようにしながら、チームが安全かつ容易にデータを提供できるようにすることを目的としています。ほかの多くのアーキテクチャと同じように、このアーキテクチャでも、 ...

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