13章ワイヤープロトコル:フレーミングと拡張性
本章では、ライトニングネットワークのワイヤープロトコルを詳しく見ていきます。また、このプロトコルに組み込まれているさまざまな拡張手段も取り上げます。本章を最後まで読めば、ライトニングネットワーク用のワイヤープロトコルパーサーを独自に記述できるようになるはずです。また、本章を読むことで、カスタムパーサーを記述できるようになるだけではなく、このプロトコルに組み込まれているさまざまなアップグレードメカニズムをよく理解できるようになるでしょう。
13.1 ライトニングプロトコルスイートのメッセージング層
本章で詳しく見ていくメッセージング層は、「フレーミングとメッセージのフォーマット」、「Type-Length-Value」エンコーディング、「機能ビット」で構成されています。図13-1では、枠で囲まれている部分に当たります。
13.2 ワイヤーフレーミング
まず、ライトニングプロトコルのワイヤーフレーミングの構造を大まかに説明します。フレーミングとは、特定のプロトコルメッセージをエンコードするためにワイヤー(ネットワーク)上でバイトをパッキングする方法のことです。これらのバイトには構造が適用されないため、プロトコルが使っているフレーミングシステムの知識がないと、ワイヤー上のバイト列はでたらめに並んだバイトのように見えます。これらのバイトを適切なフレーミングを使ってデコードすると、構造を抽出できるようになります。そして最後に、高水準言語を使ってこの構造をプロトコルメッセージとして解析できます。 ...
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