3章
バックアップとアーカイブは全く別物
この章は、多くの人が基本的な質問だと思っていることから始まる。バックアップとアーカイブは何が違うのか? 確かに基本的かもしれないが、私がこれまでいつも説明してきたことでもある。次に、バックアップとアーカイブのデータを安全に保管する方法として、3-2-1ルール、不変性、暗号化、エアギャップ、ディザスタリカバリ計画、について説明する。
データ保護システムの設計、構築、保守に着手する前に、これらの用語と考え方、特に、結論を急ぐあまり、混同されたり見過ごされたりするものについて、しっかりした理解を持つことが必要だ。だから、あなたはこの章を読み飛ばしたくなるかもしれないが、そうしないことをお勧めする。ここには宝物が眠っているかもしれない。
3.1 始める前に
私は、バックアップとアーカイブの違いについて、とても厳格な立場をとっている。私にとってこれらは、異なる目的を果たす全く別の作業だ。とはいえ、この章の主な目標は、この2つの作業の異なる目的を理解してもらうことだ。実際は、バックアップとアーカイブ両方のニーズを満たす製品もいくつかあるが、それらについて私は何の不満も持っていない。
私がよくないと思っているのは、どう見てもバックアップ製品(単なるバックアップ製品)としか言えない製品やサービスを使って、アーカイブのニーズを満たそうとしていることだ。残念ながら、これは世界中の企業で起こっている。この後数ページにわたって説明するが、バックアップ製品をアーカイブ製品として使うことは、企業にリスクとコストの増大をもたらす。
自分が世界を変えることなどできない、ということはよくわかっているし、最終的にこの戦いに勝てる見込みはなさそうだ。バックアップとアーカイブが実際にどんなものかを数ページ説明しても、ゴルフ(golf)が動詞ではなく名詞であることを説明するのと同じように、この問題を決して解決できないくらい、 ...
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