8章
最新のデータソース
これまでの章は、データソースを保護するという、そこに異を唱える人はほとんどいないことについて扱ってきた。しかし、もちろん例外はある。サーバとデータベースをバックアップする必要性については、誰もが賛成する。必ずしも全員が賛成しないのは、ラップトップPCのバックアップだ。また、一部の人々はいくつかの拡張型データベースは、バックアップが必要ないほど復元力が高い、といまだに言い張っている(彼らは両方とも間違っている)。とにかく、この章で扱うデータソースについては、私はバックアップの必要性を認識しない人々や、バックアップは不要だと頑なに主張する人々といつも議論している。
次のことは、いくら言っても言い足りない。クラウドは魔法じゃない! クラウドなんてものはないんだ。そこにあるのは誰か他人のコンピュータだけだ。クラウド、SaaS、そして(最近登場した)Kubernetesによっても、データ保護とデータ所有権の基本ルールは何も変わらない。それは、あなたのデータであり、それをバックアップするのはあなたの責任だ。バックアップを誰かが代わりにやってくれるという契約を書面で交わさない限り、あなたがバックアップをしなければならない。誰かが代わりにやってくれるという契約を書面で交わしていても、確認のテストを行うのはあなただ。
これら全てのことを念頭に置いて、最新の常に進化するワークロードを見ていこう。あなたがこれらのワークロードを使っていて、しかもバックアップしてなくても、聞いてないよという言い訳はできないよ。
8.1 パブリッククラウド
大手のサービスプロバイダ数社は、世界中の企業にコンピュート、ストレージ、ネットワーキング、その他のサービスを提供しており、インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS)と呼ばれている。これらのサービスの実体は巨大なデータセンターであり、ユーザに無制限のスケーラビリティ(拡張も縮小も)を持つ一連のサービスを提供するために、専用のハイパーバイザやその他のプロセスが稼働している。30秒間1台のコンテナ、あるいは数日間VMを使いたいというユーザの要求に、これらのベンダは応えてくれる。企業のコンピューティング基盤全体をプロバイダのデータセンターに移行する必要があれば、彼らはそれにも応えてくれる。 ...
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